ヒューマンリレーションの台頭

1924年、ハーバード大学E・メイヨー教授らによるシカゴの"ホーソン工場の実験"の結果、次の事柄が明らかとなった。

(1)人間は経済的利益のみでなく、「仕事の目的を知り、達成意義を体感したい。
人間として理解・尊重されたい」など、心理的動機や社会的要因の影響を受けやすい

(2)フォーマル組織の中に、自主的なインフォーマル組織が形成され、集団内部に行動規範をもち、個人の行動を拘束している

(3)生産性を左右するのは、作業条件ではなく、仲間や上役に抱く感情・気分・態度などの人間的要因である。

成員間の人間関係が良好で、満足度が高いほど、仕事の能率が高い。

"ホーソン工場の実験"以来、テーラーの「経済人」仮説から、人は意思と感情をもち、対人関係やインフォーマル組織に依存するという「社会人」仮説と移行し、ヒューマンリレーションの途が開かれ、これが人間開放のきっかけとなり、その後の管理に大きな影響を与えるとともに、行動科学への流れを促進した。

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