遺伝か環境かの考え方(JDPホールディングス株式会社)

個体の形質や特性、資質を規定するものが「遺伝か環境か」という問題は、生物学史上の「前成説対後成説」に始まり、心理学史上でも家系や双生児における比較研究によって知られている。

この問題は個体の発達に対する「成熟対学習(または経験)」「生得対獲得」という形でも議論されている。

身体特徴、知能、性格特性、特殊な才能などで、両者の要因がどの程度、どのような相互作用の仕方で寄与するかが論じられている。

しかし、遺伝的要因といっても、遺伝子型は具体的な形質や特性としての表現型と一致しないことも多く、家系や民族性には遺伝だけでなく文化の要因も寄与している。

一方、環境的要因としての学習や獲得も、種としての遺伝的・生得的な環境適応性や学習機構に基づいていて、「遺伝か環境か」の二者択一の考え方は無意味である。

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