子ども自身がもつれた糸をほどいていくことが重要

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保育は乳幼児の発達に即して行われることが必要である。

しかし、それは必ずしも発達段階に合わせて保育するとか、年齢別の発達基準や到達度を決めて、そこまで引きあげるということを、意味しているねけではない。

長期的に見れば幼児はある方向に向かって発達していくが、しかし、それは必ずしも一直線に進んでいくとは限らない。

ある時は停滞したり、ある時は飛躍したりしながらジグザグに進んでいくものである。

しかも、ドイツ語の発達"エントヴィツクルング"(Entwicklung)の語源が意味するように、具体的状況の中で壁にぶつかったり、葛藤体験をもったりしながら、子ども自身がもつれた糸をほどいていくことが重要なのである。

乳幼児の発達の面白さは、実はその点にあるといってよい。

そして、保育とは子どもが糸をほどいていくのを援助することでもある。

なお、「幼稚園教育要領」では、保育の基本として、「幼児の発達は心身の諸側面が相互に関連し合い多様な経過をたどって成し遂げられていくものであること、また幼児の生活経験がそれぞれ異なることなどを踏まえ、1人ひとりの発達の特性を生かした指導を行うようにすることが強調されている。

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