発達とは語義からみると、ドイツ語ではEntwicklungといい、もつれた糸玉がほどける状態をさす。
また、Entfaltungといい、折り畳んだものを広げることである。
英語ではDe・velopmentで、包んだものを開くと中から何かが出てくるような動きの感覚を伴ったものであるという。
これに対し、漢字の「発達」は直線的な進展を意味する言葉である。
発達とは、広い意味で人間の出生あるいは受精から死までの変化の過程である。
人はその人本来の遺伝的な要因はもちろんのこと環境的な要因にも大きく影響されながら発達していく。
つまり発達とは、ある素質をもった人間が主体的に環境に働きかけることにより環境を変え、また再び環境から影響を受けることによって変化していくという環境と人間との相互作用を意味する。
乳幼児期は、あらゆる点で発達の目覚しい時期である。
保育者は子どもが自ら発達しようとする力を認め、その積極的な過程を日々の保育の中で丁寧にとらえることにより、何をどのように援助していけばよいかを考えることが必要だろう。
また、一つ一つの経験や大人から見れば同じ行為のくり返しも直接的、あるいは間接的に子どもの発達に大きな意をもつもので、それを理解していくための広い視野を持つことが望まれる。
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