成熟は、おとな(成体)の形質や行動特性をもった状態を指す場合(maturity)と、成長・発達の要因として、外的環境や学習・獲得の要因と対照される内的・生得的要因によって、ある形質や特性が発現してくること(maturation)を指す場合とがある。
後者の意味での成熟は、出生時にはまだあらわれていないが、おとなになるまでの過程で、ある時期にある順序で健常児では必ずあらわれる形質・特性についていわれる。
乳幼児期の中枢神経系の成熟による姿勢保持、はいはい・直立歩行などの運動機能、言語機能などの発現がその例である。
成熟には個体によって早い遅いの個人差があり、訓練や教育によって発現を早めることはできない。
しかし、成熟による発達は、外的・社会的環境内での練習や学習を排除するものではなく、それらもともなっているのが普通である。
成熟が学習の適時性を規定しているといえる場合もある。
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