嫁入り荷物のなかには、花嫁からの舅、姑への土産物もはいっていることになっていますので、親子杯がすみますと、それを披露したものです。
これに対して花婿の側でも、家の紋のついた衣服、つまり、昔でいえば待小袖(紋のついた袖の小さい日常の衣服)を、花嫁のために新調して待つのが儀礼となっていたのです。
土産物の披露の仕方は、給仕人が広蓋(フチのある漆塗りの大きなブタ)にのせて持ち出し、介添えはこれを受けとって舅、姑の前におき、新婦とともに一礼し、舅、姑はそれに注目して一礼します。
勇、姑からの贈り物も同じようにして、これを新婦の前において披露し、新婦は品物に注目してから一礼します。
小姑以下への土産物も、すべてこの形式にしたがったものですが、いまはそんなに儀式張らないでも、新しくお父さん、お母さん、きょうだいとなる人たちへの贈り物は必要でしょう。
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